96年度 第2回物理研究委員会(マイコン部会)報告


1996.5.23(木)金蘭会高等学校 午後3時より。

  1. プログラム言語Javaについて(寝屋川高校 神川)
     Javaは今年(1996年)1月に最初の正式版のJDK(Java Development Kit)がリリースされた比較的新しい言語である。  JDKはDOSの上で動作するコマンドラインコンパイラで言語の開発環境としては決して使いやすいものではないが、現在BorlandやMicrosoftがGUIの使えるコンパイラを開発している。  これらの製品ができあがれば現在のDelphiやVisual C++程度の開発環境が整うはずである。  言語としてはC++に似せた仕様であるが、ポインタを使わず、ガベージコレクションを行うなどメモリの管理についてはプログラマがあまり気を使わなくてよいようになっている。  また、アプレットを作成する場合は基本的な機能を持った標準的なクラスを継承して必要な機能を付け加えるだけなのでそれほど多くのコードを記述する必要がない。  基本的にはinit()で初期化し、paint()に描画するためのコードを書き、mouseDown、mouseDrag、mouseUpなどのイベントハンドラにそれぞれのイベントが発生したときの動作を決めるコードを書くという構造で、それほど複雑ではない。  最も面倒なのはユーザインタフェイスをコードで記述する部分であるが、これは上記のような新しい開発環境で将来解決されるであろう。  このように、Javaは比較的簡単にシミュレーションなどの教材を開発できる言語の1つであると思われる。

  2. 東京大会での意見提示について。 (寝屋川 神川)
     JavaのプログラムとHTMLを利用した教材を話題に取り上げながら、行政として高校間をつないだネットワークを構築すればコミュニケーションの手段や教材の提示方法の1つとして有効に利用できるのではないかという趣旨の意見提示を行いたい。  Javaの普及の様子などの質問があった場合は上記のような現状を答えればよいであろう。  HTMLはテキストであると言ってもわかりにくいのではないかという意見もあったが、Wordや一太郎のようなワープロ、WZエディタのようなエディタがHTMLに対応しつつあり、専用のHTMLエディタもいくつか発売されている現状を説明すれば、納得してもらえるのではないだろうか。  基本的には原稿にまとめたような趣旨で意見提示を行うことが認められた。

  3. 金蘭会高校のコンピュータ室について。(金蘭会 石井先生)
     もともと琴の練習場であった3段の階段教室にサーバと生徒機35台でネットワークを組んでいる。  基本的には30人学級なので、この台数で対応できる。  LANの先生機からはタッチパネルを用いたプログラムで生徒機を操作できる。  比較的新しいプログラムなので、タッチパネルも生徒名を表示できるなど、使いやすくなっている。  LL教室のような使い方もできるようにビデオ関係も充実させてある。

  4. その他

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