99年度 第2回物理研究委員会(マイコン部会)報告


1999.6.23(水)大阪市立汎愛高等学校 午後2時30分より。

  1. 教科「情報」について(岸和田 鈴木先生)
     教科「情報」に関連して大阪府高等学校情報教育研究会が発足し、第1回の総会も開催された。 情報教育研究会は新しい指導要領の情報A、B、Cに対応した専門委員会A・B・Cとそれらに限定されない総合的な内容を扱うDに分かれており、それぞれの委員長なども決定した。 新しい教科「情報」の内容は指導要領の解説も出ていないので詳しくはわからないが、独自に教科書のたたき台のようなものを作成しているグループもある。

  2. Webテキストその後(寝屋川 神川)
     波動の基本のページを作成したものを汎愛高校のビデオプロジェクターを使って見ていただいた。 汎愛高校のビデオプロジェクターは天王寺商業など他の大阪市立の高校に配備されているものと同じだが、天吊りにしてあり、じゃまにならないようにしてあった。 波動の基本のページでは縦波・横波の違いや、波の発生と伝わり方の基本を説明している。 波の式は位相を考えて導いた。 波が伝わる速さが媒質によって決まることを直感的に説明する良い方法が見つからず、少し苦しい説明になっている。 何かいい説明があれば教えていただきたい。

  3. Basicを使ったタートルグラフィックについて(清友 渡瀬先生)
     週2回の「情報」の授業で、MS-DOS、ファイルの扱い、一太郎、アシストカルクなど一通りのコンピュータの扱いを行なった後、タートルグラフィックの演習をしている。 タートルグラフィックについては、ペンの上げ下ろし・前進・方向転換・色を変える・ホームポジションに戻る・タートルの初期化といったBasicのサブルーチンを用意しておき、それを呼び出すことで描くようにしている。 最初に課題の図形を与えて、それを描く命令を考えることでプログラムの基本的な流れを学習する。 その後いろいろな図形を自由に描かせたり、3次元のロゴを利用してタートルグラフィックを描かせたりする演習も行っている。 3次元のロゴについてはフリーソフトとしてソース付きで発表されていたものを清友高校のコンピュータに合わせて移植して利用している。

  4. 波動が伝わる速度について(大教大附属 平野 川内先生)
     以前、部会で波動が伝わる速さについて次の2つの説明のどちらが良いのかという疑問が出されてそのままになっていた。
    1. 媒質をある決まった振動数で振動させるとき、媒質の慣性が大きい場合は媒質の復元力も大きくなければその振動数で振動することができない。 復元力が大きくなるためには媒質の曲がり方が大きくなる必要があり、波長が短くなる。 したがって、波の伝わる速さが遅くなる。
    2. 媒質の慣性が大きいと媒質はゆっくり振動するので波が伝わる速さも遅くなる。
     これらの2つの説明で、b.は本来誤りで、a.のような説明をすべきだという意見もあるが、b.のような考え方を使う入試問題もある。

  5. その他
     次回は9月8日(水)に大阪市立汎愛高等学校にて。

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