99年度 第4回物理研究委員会(マイコン部会)報告


1999.10.27(水)大阪市立汎愛高等学校 午後2時30分より。

  1. 大阪市に配備された新しいセンサについて(汎愛 児玉先生)
     大阪市立の高校に配備された新しいセンサと計測用のコンピュータについて見せていただいた。 富士通のノートパソコンに、島津から発売されている計測用のインターフェイスと温度、圧力、pH、位置、光の各センサをセットしたものが10セット配備されている。 以前に配備された学校と比較すると、ノートパソコンにNTSCの出力がない、インターフェイスが簡単なものになっている、などの違いがあるが、インターフェイスは小さくなっており、コンピュータとつながない状態で、持ち運んでデータだけを記録し、後でデータをコンピュータに転送するデータロガーの機能を持っているなど、使いやすい面もある。 また、計測用のソフトウェアに関しては、以前のものは計測のたびに最初から設定する必要があったので、決まった計測を行う場合でも最初からソフトウェアの設定を繰り返す必要があったのに対し、今回配備されたものはそれぞれの測定のために必要な設定が保存できるので、デスクトップから記録された設定を呼び出すだけで実験ができるなど扱いやすくなっている。 生徒が与えられた操作をこなすだけとなり、実験がブラックボックスになってしまう危険性もあるが、最初から組み立てることもできるので、実験の性質や生徒の状態に応じて実験を計画する自由度が増えた事はメリットと考えられる。 実験に使うセンサも一部扱いやすく改良されているようである。 ただ、センサを含め価格は非常に高い。 大阪市の研究会でも電圧を測定するためのプローブを講習会で製作するなど工夫している。
    パソコンデータロガ-


  2. Webテキストその後(寝屋川 神川)
     作りかけの、波の干渉のページを見ていただいた。 重ね合わせと独立性のページでは、ウェーブマシンで山と谷のパルス波がすれ違う様子をデジタルビデオで撮影し、間引いてキャプチャーした画像をアニメーテッドGIFにしたものを載せてみた。 3コマに1コマぐらいをキャプチャーしたが画面数が44画面ぐらいになり、非常に大きなファイルになってしまった。 他の部分を読んでいる間に画像が表示されてくるが、もう少し小さな画像にしたい。 この画像については、コマ送りや一時停止ができるようにJavaスクリプトを使って表示した方がよいのではないかという意見もあった。 それ以外は干渉の説明の図もアニメーションにするなどの工夫はしたが、ごく普通の説明である。

  3. Linuxについて(清友 渡瀬先生)
     Linuxについては東芝のリブレットにインストールしたものを見せていただいた。 ネットワークの使い方を勉強するためにいろいろ試しているそうである。 自宅のルータ(NM128SOHO)のリモートアクセスサーバ機能を使い、会場からPHSのデータ通信方式であるPIAFSを使ってIP接続し、ブラウザを利用した自宅のルータの設定画面を表示したり、FreeBSDをインストールしたパソコンにアクセスしてエディタを動かす様子も見せていただいた。 ただ、マイクロソフトネットワークを普通に使って普通のLANのようにファイルを共有するということはできないとのことであった。 この件については他のルータでも同様で、以前に試して見たものでは、富士通のルータ(NetVehicle fx3)でもルータの設定画面を表示し、設定もできるがファイルの共有は無理であった。 これは、おそらくルータが設定のためのHTTPのサーバとしての機能を持っているからだと思われる。 実際に自宅のパソコンでFTPサーバを動かしておけばFTPを使ってファイルのやり取りはできた。

  4. 来年度の部会の活動について
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  5. その他
     次回は12月15日(水)に金蘭会高等学校にて。

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